海洋構造物計測装置
海上に構築されたケーソン、防波堤などの風波による挙動を解析するためのシステムです。堤体内に埋設された検出器の出力は、海上観測局内に設置された測定器に導かれ、波高、流速、風向、風速、堤体の動揺、傾斜、ひずみ、応力、波圧などが測定されます。これらのデータは、有線や無線伝送方式によって陸上の監視局に送られ、データの集録、保存、処理、解析が行われます。
最近の設置されたシステムから、光ファイバケーブルを使用してデータ伝送を行った例(波エネルギー利用防波堤実証試験)をご紹介します。 本防波堤は、前面に開口部をもっている上面斜面堤で、波の反射を抑え、波力を低減させる構造になっています。吸収した波エネルギーで発電するため、開口部から侵入した波エネルギーを空気流に変える空気室、発電用の機械室、およびデータの計測室をもっています。
本実証試験の試験内容は、ケーソンの設計、施工と発電システムの2つに分けられ、調査項目は海象、堤体の安全性、部材の安全性、空気出力効率、発電効率等であり、各種のセンサを使用して波高、周期、波向、揚圧力、波圧、空気室内圧力、鉄筋応力、空気室内部水位、タービン回転数、タービン入出力空気差圧、発電電力、電圧などです。
特長
- データの伝送は光ケーブルを使用し、ディジタル化したデータを伝送するので、精度低下が防げ、電気的ノイズの影響が受けにくい
- 光電力複合海底ケーブルを採用し、電源はこれによって監視局に供給するので、ケーブル敷設工事費を低く抑えられると同時に電源容量に関係なく自由に観測できる
- 陸上監視局から自動観測、手動観測の選択指令ができ、またあらかじめ設定した波高値以上の高波がくると自動的に計測を開始する操作も可能
関連PDFダウンロード
- Kaiyou_Fukugou_Souchi (883.61 kB)
構成
堤体・海上観測局
堤体に埋設された検出器の出力は、堤体上に設けられた海上計測室内に設置されたシグナルコンディショナを経てPCMマルチプレクサでPCMディジタル信号に変換されます。この信号は、光変換器で光信号に変換され、光電力複合海底ケーブルで陸上監視局に送られます。
陸上監視局
陸上監視局に送られてきた光信号は、光変換器で電圧に変換され、さらにPCMデマルチプレクサによりアナログ信号に復調され、データレコーダに記録されます。これらのデータをもとに4台のパソコンを使用して波浪解析、堤体関係解析、発電関係解析、モニタ・デモなどが行えるようになっています。

